食事のマナー
2017.05.23

かわいい女性振袖や着物といった服装で食事の席に着く時には、通常の食事マナーに加えて、着ている物を決して汚さぬ、鉄壁の防御も求められます。店頭で購入した振袖であろうが、着物の通販を利用して求めた品だろうが、レンタル店にいずれ返さなければならない衣装であろうが、美しく仕立てられたものに汚れを残す行為は徹底的に避けなければなりません。スープをこぼしてしまったといって、洗濯機に放り込むことができないのが着物です。
レストランに料亭とお店の種類も様々にありますが、座布団の上に座るにしろ椅子の上に座るにしろ、袂の位置はよく確認するようにして下さい。ビラビラと自由に垂らしていると、裾が他人の動きに巻き込まれ、目の届かない所で踏まれて、気付いた時には既に汚れていたという状態にもなりえます。手を使うたびに、いちいち袂をはためかせていては事故の元ですから、膝の上に畳む感じで、コンパクトにまとめておきましょう。
物を取る時には、伸ばす手の袖に反対の手を添えて、テーブルや盆の上の物と袖との接触を防ぎます。
幅のない袖の服を着ている気分で、無造作に腕を動かしていると、長い袖で飲み物を倒したり、皿の中身を荒らしたりとしかねません。食べ物に触れた手で袖に触れれば、袖に手形の汚れをつけることになりますから、食事中も両手は常に、綺麗な状態を保っておくことが大事です。
手元の他には襟元から胸にかけてと、下腹から太ももにかけての部分が、食事の席で汚してしまいやすいポイントに数えられます。お店が出してくれるナプキンでは、どちらか一方のカバーしかできませんから、自分でも一枚や二枚ハンカチを用意して、二か所を同時に守っていきましょう。ハンカチは帯や合わせ部分にしっかりと挟み込んでおくと、食事に夢中になっている間に、滑って落ちてしまったとならず安心です。
ハンカチがないからといって、代用品におしぼりを使用するのは絶対にやめてください。水に弱い着物の生地では、おしぼりの水気はかえってシミを作る原因となります。
テーブルとおなかの隙間を作らずにおくことも、マナーの上では大切です。
ぴったりとし過ぎるのも窮屈ですが、椅子に深く腰掛け、寄りかかるほどに体を後ろに倒すのは見た目にもよくありません。背筋をまっすぐにして座り、食べ物を口に運ぶ時には少しだけ首と肩を倒して、食べ物を迎えます。
食べ物を万が一落としてしまった、こぼしてしまったという場合には、着物の表面をこするのではなく、汚れの上辺だけを上手にきれいなティッシュやハンカチで掬って取ります。浮いている汚れをとったら、後は余計な手出しはせず、振袖は京都の専門のクリーニング店などに持ち込むようにしましょう。

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